透析で使う抗凝固剤の種類・使い分け・特徴・まとめ

透析室

透析で使う抗凝固剤の種類や使い分けがわからない。

そんな疑問にお答えします。

こんにちは、スーパー臨床工学技士のyoshiです。

透析で使う抗凝固剤は数種類ありますが、まずはこの3つを覚えておくといいですよ。

抗凝固剤

①ヘパリンナトリウム

低分子ヘパリン(ダルテパリンナトリウム)

③フサン(メシル酸ナファモスタット)


一つずつ説明していきますね。

透析で使う抗凝固剤①ヘパリンナトリウム

抗凝固剤といえば、ヘパリンナトリウムが一番最初に思いうかびますよね。

ヘパリンNaの特徴

・透析のファーストチョイスで使用される

・血液凝固の防止にすぐれている

・分子量5,000〜20,000

・半減期60〜90分

・ACTでモニタリング可能

・価格が安価etc

最も多く使われているヘパリンNaですが、いつくか注意する点もあります。

ヘパリンNaの注意点

・出血している患者には使用しない

・術後の患者には使用しない

・重篤な肝障害ある患者には使用しない

・HITが起こる可能性ありetc

新しい患者にヘパリンナトリウムを使う場合は、HIT(ヘパリン起因性血小板減少症)には注意が必要です。

採血のデータはチェックしておきましょう。

透析で使う抗凝固剤②低分子ヘパリン

続いてい低分子ヘパリンです。

低分子ヘパリンの特徴

・血小板に対する影響が小さいので出血の副作用が少ない

・血中濃度が安定しやすい

・DIC(播種性血管内凝固)の治療に用いられる

・分子量4,000〜6,000と小さめ

・半減期は2時間以上と長い

低分子ヘパリンの注意点

・ACTでモニタリング不可

透析で使う抗凝固剤③フサン

3つ目の抗凝固剤は、フサンです。

フサンの特徴

・出血傾向(術後)の患者に使用できる

・半減期が数分とかなり短い

・分子量が500台とかなり小さい

・大部分が透析によって除去される

・体外循環された回路内の血液のみ凝固作用あり

・体内の血液には抗凝固作用はない

・ヘパリンNaや低分子ヘパリンよりも安全な抗凝固剤

フサンの注意点

・半減期が数分とかなり短いので回路内の凝固に注意が必要

透析で使う抗凝固剤のまとめ

透析で使う抗凝固剤のヘパリンナトリウム、低分子ヘパリン、フサンについて紹介しました。

同じ抗凝固剤でもそれぞれ特徴や注意点が違いますので、覚えておく必要がありますね。

患者さんの状態に見合った抗凝固剤を選ぶことが大事です。


最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

以上、yoshiでした。

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